腸は第二の脳と言われています。
腸と迷走神経の関係
腸には迷走神経という太くて大きな神経が埋め込まれています。
最近の研究で、腸には脳と同じように、「入ってきた情報の処理」と「処理した情報を伝達する」役割を担う神経細胞が存在するということがわかってきました。
その神経細胞の数は脳や脊髄に次いで多く、さまざまな種類の神経細胞が存在しています。
腸にはこの神経細胞が網のように広がっており、腸管神経系と言われる独自の神経ネットワークが発達しています。
そのため、脳の指令が無くても自分で考えて、活動することができ、脳と同じように外部からの情報を処理し、伝達できると言われています。
驚いたことに、「腸→脳」への情報量は「脳→腸」よりも多いと考えられていて、脳は腸から送られてくる情報に大きく影響を受けていると言えます。
不安や緊張を感じると、おなかが痛くなりトイレに行きたくなる、また、新年度で職場やクラスが変わるなど環境が変わった時や旅行先で便秘を経験されたことのある方もいるのではないでしょうか。
もしかすると脳より先に腸が反応して、このような体調の変化を呼び起こしている可能性が高いです。
第六感のことを英語では「gut feeling」といいます。
ここでいう「gut」は腸のことであり、腸が感じたものを第六感としているのです。
「腹が立つ」「腹の虫がおさまらない」などがそこから来た表現なのかもしれません。
この脳と腸が互いに影響を及ぼし合う関係を「脳腸相関」と言います。
ストレス社会と言われる今、メンタルヘルスを考えるうえで脳腸相関は注目すべき健康テーマといえます
腸で作られている脳内神経伝達物質
ドーパミン(快感ホルモン)、ノルアドレナリン(ストレスホルモン)、セロトニン(幸せホルモン)は感情(性格)を支配する代表的な脳内神経伝達物質といわれていますが、その多くは腸で作られています。
特にドーパミンやノルアドレナリンの暴走を抑えるセロトニンは腸(腸内細菌)で作られます。
実はセロトニンの90%は脳ではなく腸に存在しています。
腸管の蠕動運動に関与し、多すぎは下痢。少なければ便秘になります。
脳内に存在するセロトニンは実は約2%です。
うつ病の人は脳内のセロトニンが少ないといわれており、セロトニンが増えれば幸せな気持ちになります。(セロトニンが増えると怒りづらくもなるようです)
そのセロトニンを増やす操作と深くかかわっているのが腸内細菌(主にビフィズス菌や乳酸菌)です。
食事の見直しで、腸内環境を整え、さらに迷走神経を鍼灸治療で整える。
これで快適な生活が送れるのではないでしょうか。
なんだか不調。から、なんだか元気。に変わるためのお手伝いができれば幸いです。
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