鍼灸治療を受けた際、鍼を刺した場所の周りがポッとピンク色に赤くなった経験はありませんか?
「これって内出血?」「何かの副作用?」と心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこれ、「軸索反射(じくさはんしゃ)」という生体の非常にポジティブな反応です。
そしてこの反応は、「鍼をどの深さまで刺すか」によって、身体に及ぼす影響やアプローチできる症状がガラリと変わります。
今回は、鍼灸師の視点から、軸索反射のメカニズムと「浅い鍼・深い鍼」の使い分けについて解説します。
1. そもそも「軸索反射」と“赤らみ”の正体とは?
通常、私たちの神経は「熱い」「痛い」といった刺激を受けると、その信号を脳や脊髄へと送り、そこで初めて「熱い!」と認識したり、反射的に手を引っ込めたりします。
しかし、軸索反射はちょっと特殊です。
刺鍼による刺激が神経を伝わって脊髄まで行く途中で、枝分かれした別の神経へと「Uターン」するように信号が逆走し、その先にある血管に直接働きかける現象を指します。脳を通さず、現場(局所)の判断で血流を増やす、いわば「現場の緊急出動」のようなシステムです。
このとき、神経の末端から血管を広げる物質が放出され、局所の血流が急増します。皮膚の表面から見ると「ポッと赤く」見えるのは、あなたの身体が自ら血流を改善しようと動いている「自己治癒力」の証なのです。
2. 「浅い鍼」の効果と役割
〜皮膚のセンサーを刺激し、自律神経や浅い層の血流を動かす〜
「鍼は深く刺さないと効かないのでは?」と思われがちですが、決してそんなことはありません。
皮膚の表面に近い部分(表皮の下にある真皮層)には、痛みや刺激を感じ取る「自由神経終末」というセンサーが非常に高い密度で分布しています。
- メカニズム: わずか数ミリの浅い刺入でも、この密集したセンサーが刺激を感知し、効率よく軸索反射のスイッチが入ります。
- 効果: 皮膚表面の毛細血管が広がり、皮膚温の上昇やリラックス効果をもたらします。
- 向いている症状: 急性の炎症、過敏な体質の方、精神的なストレス、不眠などの自律神経の乱れ、皮膚の血行不良。
浅い鍼は、身体に余計な負担(侵襲)をかけずに、優しく生体反応を引き出すことができるのが最大のメリットです。
3. 「深い鍼」の効果と役割
〜筋肉のコリを直接狙い、深部の大きな血流を動かす〜
一方で、筋肉の層までしっかりと届かせる「深い鍼」には、浅い鍼とはまた違ったダイナミックな効果があります。
- メカニズム: 筋肉を包む「筋膜」や筋肉の中にある太い血管の近くまで鍼を進めます。この深さで軸索反射を起こすことで、皮膚表面だけでなく、筋肉全体の太い血管を拡張させます。
- 効果: 多くの患者様が「ズーン」と感じる「響き(得気)」が起こりやすく、脳内から強力な鎮痛物質(エンドルフィンなど)の放出を促します。
- 向いている症状: 頑固な慢性の肩こり・腰痛、筋肉の深い場所にある硬結(コリの芯)、坐骨神経痛などの神経痛。
深い鍼は、問題が起きている筋肉の「現場」に直接アプローチし、溜まった老廃物を一気に強力な血流で洗い流す力強さがあります。
4. どちらが優れているかではなく「目的」に応じた使い分け
このように、「浅い鍼」と「深い鍼」は、どちらが優れているというものではありません。「どの階層の組織を狙い、どんな効果を出したいか」という目的の差です。
- 浅く刺して、皮膚の毛細血管を広げ、全身をリラックスモードにする。
- 深く刺して、ガチガチに固まった筋肉の芯を緩め、太い血管の血流を改善する。
その日の患者様の体調(お身体の余力)に合わせて絶妙に組み合わせるのが、鍼灸師の技術です。
最後に
鍼を刺した後の赤らみは、あなたの身体が元気になろうと頑張っている「喜びのサイン」です。
当院では、この軸索反射という生体反応もしっかりと観察しながら、あなたのお身体にとって「浅い鍼がベストなのか」「深い鍼が必要なのか」を見極め、最適なオーダーメイドの施術を組み立てています。
「鍼は痛そう、怖そう」と思われている方も、まずは浅い優しい鍼から始めることができますので、どうぞ安心してお気軽にご相談ください。
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