腹式呼吸は胸式呼吸とは逆に副交感神経が優位となります
日中私たちは胸式呼吸をしていますが、就寝時には腹式呼吸をしています。寝ている間は、無意識に呼吸法がシフトします。睡眠時に息を吸うときにお腹が膨らむと思います。
腹式呼吸と聞くと、「やりにくい」「難しい」と思われる方が多いかと思いますが、実は睡眠中に私たちは無意識に腹式で呼吸しているのです。
腹式呼吸によって得られる最大のメリットは、リラックス効果です。たっぷりとお腹から息を吸い、ゆっくり静かに吐くことで副交感神経が優位になります。副交感神経はリラックスしている状態で作用する神経ですが、腹式で呼吸すると、この副交感神経が活発に働くため、気分が落ち着いてきてリラックス効果が得られるでしょう。
大切な会議など、プレッシャーが大きくかかるようなときは、腹式呼吸をすることで平常心を維持し、冷静に考えられるようになります。胸式呼吸の割合が強く、力がなかなか抜けないときや寝付けないときなどに意識して腹式呼吸をすることがおすすめです。
また、副交感神経の作用には、リンパ球を増やす効果が期待できるため、病原体から身体を守る免疫力を高める作用も見込めるとされています。
静的ストレッチをする時には腹式呼吸で緊張をとりながらやると効果大です。
ストレス社会に生きる私たちは、交感神経が優位になりがちですから、使えるようになっておきましょう。
〇やり方〇
仰向けで膝を立てます
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丹田(たんでん)というおへそから5㎝位下にあるに箇所に両手を置き、お腹に意識を集中させます
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最初に大きく息を吐き出し、お腹をへこませます
このとき横隔膜は肋骨の方に引き上げられていきます(実は筋膜的に腰の筋肉とも関係があるので、腹式呼吸で腰痛が治る方もいます)
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大きく息を吸いお腹をできるだけ膨らませます
このとき横隔膜は引き下げられていきます
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これを繰り返しましょう。段々お腹の動きが大きくなってくると思います。
ポイントは息を吐くことから始めることです。深呼吸というと息を吸うところを意識しがちですが、逆にしっかり息を吐ききってから始める事でたくさんの酸素を取り込めます。
自律神経を自分で調節することは難しいといわれていますが、呼吸を意識して副交感神経と交感神経のバランスを整えることは可能です。緊張しているとき、ストレスが多いとき、不安を解消したいときなど、ぜひ腹式呼吸に意識を向けてみてください
自律神経のバランスを整え、快適に過ごしましょう