リンやカルシウムとともに骨を形成するほか、体内のさまざまな代謝を助ける機能を持っています。
成人では、体内に約20g~30gが存在し、その約6割はリン酸マグネシウムや炭酸水素マグネシウムとして骨や歯に含まれ、残りは筋肉や脳・神経に存在しています。
300種類以上の酵素を活性化する働きがあり、筋肉の収縮や神経情報の伝達、体温・血圧の調整にも役立っています。
食品として摂取したマグネシウムの吸収は主に小腸で行われ、腎臓で排泄されます。
腸管での吸収はビタミンDによって促進されます。
マグネシウムは、骨や歯にカルシウムが行き届くように調節しているので、カルシウムの摂取量が増えるとマグネシウムの必要量も増えていくことになります。
体内のマグネシウムとカルシウムのバランスを保つと、丈夫な骨や歯をつくることができます。
摂取量が不足すると、腎臓でのマグネシウムの再吸収が促進されたり骨からマグネシウムが放出されたりすることで、マグネシウムの血中の濃度を一定に保っています。
また、カルシウムと拮抗してマグネシウムは動脈を弛緩させて血圧を下げ、カルシウムは収縮させて血圧をあげます。
注意点としては、健康な人は余分なマグネシウムは腎臓で排出できますが、腎臓に疾患があると血液中のマグネシウム濃度が高くなることがあります。
通常の食事では摂り過ぎることはありませんが、それ以外にサプリメントや薬でマグネシウムを摂り過ぎると下痢を起こすことがあります。
マグネシウムが不足した場合には、不整脈が生じやすくなり、慢性的に不足すると虚血性心疾患、動脈硬化症などのリスクが高まります。
また、吐き気、精神障害などの症状が現れたり、テタニー(筋肉の痙攣)を起こしやすくなったりします。
効果的な摂取におススメなのが入浴剤
欧米では古くからバスソルトとして広く普及しており、「エプソムソルト」といわれています。
イギリスのエプソムという町で発見されて世界に普及していきました。
硫酸マグネシウムの持つ温熱効果により体を芯から温め、打ち身などの痛みを和らげる効果、筋肉痛などの軽減が期待されています。また、マグネシウム塩が皮膚表面のタンパク質と結合することにより膜を形成、この膜が熱の放出を防ぎ入浴後の保温効果があると言われています。
最近では、ハリウッドセレブが美容のために利用していることでも話題です。
皮膚、筋肉の状態を良くするためにはサプリメントより効果的かもしれません。
ちなみに、皮膚から吸収された分のほとんどは24時間以内に尿として排出されるようです。
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